安心の構図

アジャイルで開発を始めるとなると、必ず言われること。「なんだかわからないけど、とっても不安です。」
そう。不安みたいです。お客さまは勿論、一緒に開発してくれるメンバからも言われます。当然、1度一緒に開発してくれたメンバはそんなことは言いませんが、新しく入ったメンバ、特に、アジャイル以外での経験年数が多い開発者ほど、そういう感じです。だけれども、きちんと論理的にも情熱的にも?説明しているためか、決してアジャイルを否定する訳ではないのです。理屈の上では言ってることは、何となく筋が通っているとは思ってくれてるみたい。だけども、やっぱり不安なんですって。
確かに、不安になるのもわかります。そりゃ今までやってきたことと違うやり方をするわけなので、不安にもなるでしょう。自分に置き換えて、逆だと不安ですもん。いきなり明日からウォーターフォールなんで、1ヶ月間は設計のみ、とかすごく不安になりますものね。
では逆に、安心してもらうにはどうすれば良いのだろうか?と考えてみたい。不安の原因は、従来のやり方とは違うやり方だから・・・だと思うので、ウォーターフォールでやるから安心、という訳ではないのかな、と思う。もし、ウォーターフォールのプロセスの中に、開発メンバやお客さまを安心させるような仕組みが盛り込まれているのであれば、それは学ぶべきところで、柔軟に取り入れてみたいが、そうではないのだろう。多分。(だから今、すごくうまくいっているウォーターフォールのプロジェクトがあるならぜひ観察してみたい。)・・・そんな話を、ウォーターフォール経験者で、アジャイルもだいぶ分かってきてるメンバと話をしてると、『承認』の仕組みが安心をもたらしてるのではないか?という意見が出た。つまり、ある工程が終った際に、お客さまと開発サイドの間で、取り決めたものに関して変わらない決定だという『承認』をするのが安心というのだ。しかも、ハンコを押すとかなり安心らしい。ハンコかぁ。
ハンコを押すことで安心感が得られるなら、自己流XPに導入すれば良いのだけど、ハンコを押すってことはそれなりにお客さまが精査してからでないと、ハンコを押してもらえなくなる、そして開発が遅れる・・・なんてことになりそうな。ハンコというアイテムを持ってくることで、機会費用を大きく損失してしまうってことになっちゃう。
うーん、安心の構図は答えがでず。。。今後も追及すべきテーマですね。